Mark Lettieri マーク・レッティエリ

Mark Lettieri, Cory Wong コリー・ウォン, Snarky Puppy スナーキー・パピー, Baritone Guitar バリトンギター, Deep: The Baritone Sessions Vol.2

近年とみに注目度の高いギタリストMark Lettieri。同様に注目度の高いCory Wongと隣接するスタイルをもっており、共演もしているが、強いて比較するならWongが「リズムマスター」ならLettieriはバーサタイルなセッションプレイヤーと言えるかもしれない。いずれにせよ、両者とも現代を代表するファンクギターマスターだ。

経歴

1984年サンフランシスコのベイエリアの出身、現在はテキサスを中心に活動している。2007年にSnarky Puppyスナーキー・パピーと共演し、以降活動を共にするようになる。このバンドで合計5つのグラミーを獲得している。

  • 2013 Best R&B Performance, “Something”
  • 2015 Best Contemporary Instrumental Album, “Sylva”
  • 2016 Best Contemporary Instrumental Album, “Culcha Vulcha”
  • 2021 Best Contemporary Instrumental Album, “Live at The Royal Albert Hall”
  • 2023 Best Contemporary Instrumental Album, “Empire Central”

VulfpeckのメンバーでもあるギタリストのCory Wong、ベーシストのJoe Dard、ドラマーのNate Smithと共にインストゥルメンタル・カルテット、The Fearless Flayersを結成。 2018年以降、このカルテットでは4枚のEP、スタジオ・アルバム、ライヴ・アルバムをリリースしている。

ベーシストのWes Stephenson、キーボーディストの Daniel Porter、ドラマーのJason “JT” Thomasからなる自身のカルテットをMark Lettieri Group名義で結成、ツアーを行っている。

また、自身のソロアルバムを2024年現在までに7枚発表しており、特に2021年のアルバム『Deep: The Baritone Sessions Vol.2』はグラミー賞の最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバムにノミネートされた。

  • Knows (2011)
  • Futurefun (2013)
  • Spark and Echo (2016)
  • Deep: The Baritone Sessions (2019)
  • Things of That Nature (2019)
  • Deep: The Baritone Sessions Vol. 2 (2021)
  • Can I Tell You Something? (2024)

セッションギタリストとしても活躍しており、エリカ・バドゥ、デヴィッド・クロスビー、カーク・フランクリン、レディシ、トーリ・ケリー、デイヴ・シャペルらとセッションやツアーを行っている。

ソロアルバム Deep: The Baritone Sessions Vol. 2 

ソロアルバムとしては6枚目となる作品。2019年にリリースされたDeep: The Baritone Sessionsの続編で以下のように非常に豪華なゲストを迎えたセッションアルバムとなっている。

Steve Lukather: guitar solo #6
Jason “Jt” Thomas: drums
Robert “Sput” Searight: drums
Adam Deitch: drums
Nate Smith: drums
Taron Lockett: drums and percussion
Daric Bennett: bass
Wes Stephenson: bass
Braylon Lacy: bass
Justin Stanton: synthesisers
Shaun Martin: fender rhodes, synthesiser, vocoder
Bobby Sparks Ii: hammond B3, synthesisers, clavinet, mellotron
Philip Lassiter: trumpet
Sam Greenfield: tenor sax
Doug Dehays: baritone sax
Kristian Persson: trombone
Travis Toy pedal: steel guitar
Frederic Yonnet: harmonica
Keith Anderson: tenor sax solo #9
Jacob Collier: background vocals, vocal arrangement #7

バリトンギター

Deep: The Baritone Sessions vol2で印象的なのは、レティエリが弾くバリトンギターという特殊なギターのサウンドだ。バリトンギターとは、ベースとギターのちょうど中間の音域を持つギターで、近年のレティエリの看板の一つとなっている。レティエリのプレイでは、ベースの高音スラップとギターの低音スラップの中間のような特徴的なサウンドを聴くことができる。聴きようによってはクラビの低音を弾いているようでもある。Deep: The Baritone Sessions vol2ではほとんどの曲で、ノーマルのギターとバリトンギターが使われている。レティエリが使用しているバリトンギターは、イタリアのブランド=バッチのLeonardoというモデルらしい。デジマートに在庫があったがhttps://www.digimart.net/cat1/shop1220/DS09109659/
見かけもサウンドもとてもユニークだ。Deep: The Baritone Sessions vol2でのレティエリは「ローA」のチューニングを使っているとのことで、つまりはノーマルのギターから4度下げたチューニングを使っているのだと思う。

PRSのシグネチャーモデル

2021年PRSはレティエリのシグネチャーモデルMark Lettieri signature Fioreギターを発表した。ピックアップはHSSで、ちょっと意外なのはネックがメイプル仕様になっている。本人の弁によると、John MayerモデルのSilver Skyとの差別化を意識したのだという。パッと見ではわからないが、2点支持のトレモロユニットがPRS独自開発のものになっているそうだ。

ポール・リード・スミスからリリースされたシグネチャー・モデル、Fioreを語る! | ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です